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骨盤の構造、筋肉にとっての骨盤(骨盤の話2)

前回のブログ「骨盤て歪むの?」ではまず自分で触って骨盤のねじれを感じてもらいました。

今回は構造について分かりやすくまとめたいと思います。

まずは基本のおさらい。
「骨盤」は3つの骨からできています。

左右の大きな蝶の羽の形の「寛骨」が二つ
真ん中の「仙骨」が一つ(黄色)

寛骨とは
・腸骨(黄緑色)
・恥骨(紫色)
・坐骨(オレンジ色)
の3つをまとめた名前です。産まれた時は3つがバラバラですが大人になるにつれて一つになるので部位によって違う名前が付いてます。

仙骨、寛骨が輪になって骨盤と呼び、上に背骨を乗せて、下は大腿骨を受け止めます。
真ん中の恥骨結合(緑色)
仙骨の両側が仙腸関節(青色)

恥骨結合はたっぷりとした軟骨で繋がり、それなりに大きな動きが観察されます。

反対に後ろの仙腸関節はほとんど動きが計測されず個人差も大きいため未だに「半関節ー動いてるとも動かないとも言えない関節」というなんとも曖昧な分類になっています。

そして少し難しい話になりますが、仙腸関節は形の分類上では「平面関節」とされ、関節面が平面同士でできています。それが重力に対して平行に、背骨に重量がかかれば引っ掛かりが無くズルッと滑ってしまう向きになっています。そのため滑らない様に周りをとても硬い腱(スジ)でガッチリ固めてあります。

解剖の際もメスでも切れないほど腱は硬く、関節も動きが無いとされていたのでほとんど研究されていなかったようですが、他の関節と同様、関節包や軟骨もあるし滑液も出ているので動きがあると考えるのが適当だと思います。

ちなみに、私が解剖見学させて貰ったT大医学部でも過去一度も仙腸関節を解剖した事がないそうで(解剖室長に直接聞きました)他の組織は細かく切り刻んでも仙腸関節は触らず近くを電ノコで切ってありました。
今だに調べないの⁈っと驚いたのをよく覚えています(2014年頃の話です)



話を図の解説に戻します。
赤い矢印は上からの重量が背骨→寛骨→大腿骨へと伝わる様子です。左右で組み合わさると力が円形に伝わっています。
どういう意味があるか簡単にいうと、矢印の部分を力が通る事で下半身が前後左右に動き回っても上半身を真ん中に保つための構造になっているのです。んー、ざっくり!
細かい解説は長くなりそうなので次回ゆっくり書きたいと思います汗



そして重要なのが、骨盤はなぜこんな変な形をしているのか?

平べったかったり出っ張ったりザラザラしてたり。

実はそれらは筋肉をたくさん付けるための構造で、そのために大きく広がり凸凹しています。

出っ張った部分には強力な筋肉が付着し「テコの原理」で効率的に動かせる様になっていて、要として全身の主要な筋肉を中心から支えています。

図にしてみると直接繋がっているその範囲の広さがよく分かります。
「骨盤に直接付く筋肉だけ」をごくシンプルに書いてみました。頑張りましたが全てはとても描ききれません笑

それでもどれほど全身に繋がっているのかイメージできるかと思います。
広背筋の名前は有名でも上腕骨(腕)まで直接繋がっているのは知らない方も多いんじゃないでしょうか。

・脊柱起立筋群
・広背筋
・腹斜金
・腹直筋
・大腿四頭筋
・内転筋群
・ハムストリングス
・骨盤底筋群
・臀筋群   などなど

もちろん「群」と付くものを細かくあげればその数は倍増します。

そして全身の筋肉には向きあり、骨盤が『起始」反対側が「停止」と決められています。筋肉を説明する上で骨盤が土台になる、ということです。

基盤となる骨盤が歪めば放射状に伸びた筋肉を伝い全身が曲がります。その逆、各部位が歪めば骨盤も歪みます。

ここから考えられる事は治療でもトレーニングする上でも重要な意味を持つと考えられます。

骨盤調整では骨盤を中心に治療して全身を治しますがその理由は骨盤の治療は中心から全身に効きますが、各部位を緩めても中心の骨盤の捻れは治らない、という結果に基づいたものです。

その技術があるなら中心を治す→周囲を治す、が合理的だということです。

次回は骨盤が動くという事はどういう事か、正常な状態とそうでない状態を比べながら文章にしたいと思います。